社労士の受験に挑戦している方に伝えたいことがあります
私は、介護職から社労士を目指して、合格しました
いまでも、合格通知を受け取った時の恍惚感は忘れられません
しかし、社労士業務の経験は全くありませんでした
実務研修は受けましたが、それで実務ができるレベルになるわけではありません
そして、合格後の具体的なビジョンを描いていませんでした。
お年寄りの年金相談ができたらいいな、くらいに思っていました
もちろん合格を機に、着実に、次のステージに駒を進める方も、多くいらっしゃいます
例えば、もともと社労士事務所で勤務されていたり、会社の中で人事・労務の部署にいる方なら、社労士を取ったことで、独立を考えられるようになったり、仕事の幅が広がることでしょう
また、営業職で人脈を築いてこられた方なら、その人脈をもとに開業も視野に入れることができます
私のように、強い憧れで社労士となって、これからどうしようか?と立ち止まっている方もいると思うのです
そんな現実を、これから受験される方に知ってもらい、その上で、合格後のビジョンを明確に描いてもらいたいのです!
そうすることで、受験に費やす努力は、いきるものとなります
私が直面した問題は2つ
1つは金銭面。もう1つは仕事面です
1 金銭面
私のように実務経験がないと、事務指定講習を受けないとなりません。4ヶ月間の通信指導と4日間の面接指導の組み合わせで、合格の翌年7月から9月の間まで行われます。受講料が75,600円
そして、講習が終了すると登録をするのですが、登録免許税が30,000円、登録手数料が30,000円、入会金が開業で50,000円(勤務・その他は30,000円)、年会費が開業で96,000円(勤務・その他は42,000円)、政治連盟年会費が7,200円。
ちなみに、社労士を取って、行政協力などでアルバイトをしたい場合でも、開業登録しないとなりません。つまり副業でも開業登録が必要ということです
私のように実務経験がなく、本業は続けつつ、まずは副業として行政協力などのアルバイトをしながら、経験を積みたいケースでは、10月に登録して、年会費が6ヶ月分になったとしても、合計237,200円はかかるということです
そして、翌年度からは毎年、年会費が10万円以上かかるという現実が待っています
受験予備校生のときにも、基本講座だけでなく、白書や法改正、そして模試と、なんだかんだで、毎年15万円は出費していました
やっと解放される!とホッとしていたのもつかの間、さらなる出費に正直、ショックを受けました・・・
2 仕事面
何となくわかっていましたけど、合格しただけでは仕事は無い、ということ
社労士会に入会して、支部に所属します。そこで支部の活動に参加して、人脈を広げたり、先輩社労士さんから積極的に学んで、スキルを上げないと仕事はないでしょう。
社交的ではない、隠キャの私には、ハードル高い・・
実際に、開業登録しましたが、待っているだけでは、アルバイトの紹介すらありません
見栄だけで開業登録しているような、経済的な余裕はないのです。
せめて、年会費分は元を取らないと・・・と切実に思います
仕事は自分でつかむもの、資格を持っているだけで、天から降ってくるものではない、当たり前ですよね
受験勉強に没頭しているときには、受かることしか考えておらず、受かってからの計画なんて立てる余裕すらありませんでした
受かってよかったこと
特に都市部の社労士会なら、研修が多く設けられており、スキルアップの機会があります。また、自主研究グループの集まりではスキルだけではなく、ネットワークを広げることができます
そして、同じ社労士に囲まれるだけでも、職業意識を高く保つことができます。これはいつもの職場では味わえません
新人社労士でも当たり前に「先生」と呼ばれます。憧れの社労士バッジもつけることができます。自然と社労士としての自覚が生まれ、独立開業への思いが強くなります
ですから、これから社労士を取ろうとする方には、あくまで試験合格は通過点なんだ、と受かった後のことを、具体的にイメージしてもらいたいのです
そして、試験合格で燃え尽きないでください。
社労士資格を一つのツールとして、どうやって仕事の幅を広げてゆこうか、人生どう展開してゆこうか、と思い巡らせるとワクワクしませんか?
それを受験のモチベーションにしていただけたらと思うのです。
私自身、当面はケアマネジャーや社会福祉士として、相談援助業務に軸足をおきつつ、「年金相談や労務相談もできるソーシャルワーカー」というブランディングをしていこうと思います。
そんな人少ないので、いいかも・・・です!
今は、社労士とってよかったと思ってます
全てはこれから、です!