95%以上。これが私の勤める特別養護老人ホームでの稼働率ノルマです
どこの特養でも、そのあたりが目標値とされているようです
医療法人が運営する老人保健施設などは、100%を求められることもあります
稼働率が下がると、報酬が減り、職員の給料にも影響します。人材不足の介護業界です。
少ない給料がさらに下がると、人が来ない、来ても採用できないといった悪循環を招きかねません
だから稼働率の向上はとても大事なのです
単価✖️数量=売上げ と考えると、単価は介護報酬という形で決められており、勝手に加減できません
そして数量は、施設という箱もの商売ですから、上限は100%です。よって、限りなく満床の100%にするすることが、大切です
そのために施設の相談員は、日々稼働率の向上に努めているわけです
介護施設では入居者さんの入院は日常的に起こります
しかし、基本的に入院中の空床ベッドは報酬が発生しません
入院先の病院でベッド代を取られて、さらに施設の空床ベッド代まで取られたら、たまりませんよね
入院空床は、施設経営を圧迫します
ショートステイを行なっている施設では、その空床をショートステイの利用者さんに使わせていただいて、ある程度、埋めることができます
ただし、入院されている方の退院が決まったら、速やかに空けなければなりませんから、ベッドマネージメント的には難しい面があります。
また、長期の療養が必要となって他の医療施設へ転院される場合もあります
そのまま亡くなってしまうこともあります
そのような様々な要素を予測・調整して、稼働率ノルマの達成をします
1%にこだわります
例えば100人規模の施設ですと・・・一人1日あたりの介護サービス費と食費・居住費の合計報酬が12,000円として、12,000円✖️100人✖️365日=4億3,800万円
その1%は438万円。正職員が一人採用できます!
”その1%を削り出せ!”と箱根駅伝の東洋大学のように必死なのです
社会福祉法人といえども、報酬を獲得しないことには、職員の処遇に影響し、ご利用者さまの介護にも影響を及ぼす可能性が出てきますので、相談員は日々数字とにらめっこしてます