ケアマネ試験。
正しくは介護支援専門員実務研修受講試験。
実務研修を受けるための試験ってところが、もったいぶっていて、なんだかイヤらしい・・・
私の勤める埼玉県では、この実務研修の費用は8万円くらいかかります(高い!)。
試験を”前提”にして、研修を”メイン”のように表現することで、ボッタクリ!と言われないようにカモフラージュしているように感じてしまうのです。
前置きはさておいて・・・
私は平成20年度の試験に合格しました。
当時は20%くらいの合格率でした。
現在は受験資格も介護福祉士などの国家資格取得、または相談員などを取って、かつそれらの従事期間が5年以上ときびしくなっているようです。
以前はヘルパー資格で5年でも受験できたのですが・・・。
合格率も10%くらいということですから、第1回の44.1%と大違いですね。
その意味するところは、もうケアマネは数が足りているということでしょう。
制度発足時は介護保険のキーマンとなるケアマネージャーが不足していたことで、門戸を広げていました。
しかし、量の増加は質の低下というか、ケアマネのレベルのバラツキを指摘されることがありました。
これからは質を高めるために、求められる知識レベルを上げてゆこうということではないでしょうか。
実際に問題を解いてみました。半分の60分で解いてみましたが、普段の不勉強がたたり、15/25,24/35とギリギリの結果でした。
確かに、ケアマネ試験は難しくなっています。
じゃあ、どのくらい難しくなっているのか?
今までケアマネ試験は介護支援分野で合否が決まると言われていました。
介護支援分野の25問中15点を取れれば、医療・福祉サービス分野の35問は、一般常識で合格基準を満たすことができていました。
それが、両分野とも丁寧な学習なしには合格できないものに変わっていました。簡単に正誤判断できる肢が少なくなっています。どちらかというと、社会福祉士の国家試験に近い印象です。
5肢3択のうち、2肢の正解はわかる。
1肢は明らかに間違い。
残りの2肢で大いに迷う・・・。
結果5割程度の正解率で不合格というパターンが多いのではないでしょうか。
でも、テキストを読み返すと、迷った肢はのっているんですよね。
つまり学習量が足りないだけかもしれません。
テキストを読み込んで、曖昧な知識を確実なものとすることが大切ではないかと思いました。
内容も実務者レベルの知識を問うものも多く、実際に相談援助業務をしている方は取り組みやすいと思います。
その反面、現場介護の経験だけで受験する方にとっては、イメージがわかないことが多々あり、腰を据えた学習が必要と思います。
国家資格ルートでの受験者の中でも、介護福祉士は不利と思います。
他の国家資格は医師・看護師・社会福祉士・精神保健福祉士・PT・OT・STなど、その国家資格を取るまでの学習量が、はっきり言って介護福祉士とは比べ物になりません。
そして問われる知識も介護福祉士としての経験が生きるものは、ほとんどありません。
つまりその他の国家資格者と同じか、または少し遅れたスタートラインから学習をしなければなりません。
しかし、様々な知識が求められ、責任のある立場でケアマネージメントを展開する専門職の試験と考えると、今までが易し過ぎたといえます。
テキストにのっていることをきちんと理解していれば、合格基準点は満たすことができる試験です。
難関国家資格のようにテキストにものっていないところから、出題されることはありません。
それなりの覚悟をして、計画を立てて、コツコツと学習をして挑むべき試験になったと言えるのではないでしょうか。
合格率10%ということに惑わせれてはいけません!
受験者のレベルによって合格率は変わります。
私感でありますが、10%のケアマネ試験よりも、28%の社会福祉士国家試験の方が難しく感じました。
(追加)令和になってから、ケアマネ試験の合格率は20%前後で経過しているようです。